尾崎高行(東京・織部、志野織部、穴窯物)について
2011年、東日本大震災時に被災し窯を全損。
その後、何度も諦めかけては立ち直る不屈の精神で、現在工房を東京、窯を茨城県鉾市に構え美濃陶を中心に作陶中。
作品の中では特に織部のグリーンがとても深く美しい。
価格こそリーズナブルだが、古陶磁への尊敬と愛を感じられる気持ちの良い器。価格面、作域から一般の方から料理屋さんまで広くおすすめできます。
萩焼と云えば陶器であり名高き茶陶としての地位を戴いておりますが、殆んど顧みられなくなってしまった磁器の存在がありました。
藩の奨励により文化年間~天保十五年までの二十年間白磁が盛んに焼かれていました。
その後も有田、京焼とも深い交流を保ちながら廃藩置県後、明治、大正、昭和と陶器・磁器共に厳しい浮き沈みのなか磁器は昭和二十年まで焼かれていました。
時代の要求と共に陶器のみが賛美されることとなり今日に至っております。
萩で焼かれてきた磁器は二百年の歴史の中で京都や江戸文化の影響を色濃く受けていますが、大屋窯と致しましては、萩焼本来の流れである韓国・李朝系磁器、またその本歌である中国・明時代の磁器、日本のわび茶の世界が好んだ味を大切にしています。
2001年より五十五年振りの磁器の復活です。大屋窯の新しい顔となりました。
暖かい磁器もあわせて御愛用ください。